2025/12/1パパ!ママ!・・絵本読んで

 私は仕事をしながら、4 人の子どもを育てたのですが、自分のことばかり優先するとんでもない母でした。偉そうなことをお母さんたちに熱く語りながら、では自分はどうなのかと言えば、時々子育て講座でカミングアウトしたり、通信などに書いたりしていますが、本当に情けない限りでした。そんな私が唯一続けてこれたことが、子どもたちが寝る前に絵本を読んであげる事でした。最終的に 4 人の子が 1 冊ずつ絵本を持ってくるので、最後の方になると半分居眠り状態になり、「お母さん違う話になってるよ!」と怒られながら、寝落ちしてしまう日もありました。

 でも私は絵本にたくさん助けられました。自分の口から話すのがなかなか難しいところを、絵本が助けてくれます。疑似体験ですが、絵本の絵が子どもたちの理解を助けてくれていたように思います。絵本を読みながらどうしても泣けてしまうようなお話があったり、暗記するほど何度も何度も読んでとせがむ本があったり、図鑑を持ってこられて苦戦していると、いつしか子どもの方が語り手になってくれたりしました。特に性教育がうまくできなかったのですが、いい絵本がたくさん出版されて、保育の中でも大活躍してくれました。字が読めるようになっても、「本読んで」は続き、私と子どもを繋いでくれていたように思います。

 こんなに絵本を読んだのだから、どんなに本好きの子になってくれるかと楽しみにしていたのですが、何時しか本棚は、漫画の本にかわっていきました。こんなもんかな?とガッカリしたのですが、大きくなって「お母さんこの本読む?良かったよ」なんて言ってくれる日が来るとは思 っていなかったのですが、本を読む人には育ってくれていたようです。

 私たちは仕事上、大勢の子どもたちを前に読み聞かせをすることが多いのですが、絵本はお母さんやお父さんが、膝にのせたり、寄り添ったりして読んであげるのがいいと思っています。
 大好きな人の声は、どんなに上手な読み手の人もかないません。子どもたちの心に届きます。絵本を見ている時の子どもたちは、声も勿論大事なのですが、絵本なので絵を見ています。読み聞かせをしていると、必ず前に出てくる子がいます。見つけた絵を指さし教えたい。近くでよく見てみたい。絵でお話の仲間入りをしたい。

 絵本は遠くで見るより、近くで読み聞かせたい本です。是非、のびるねの絵本を活用して楽しんでください。