2025/12/17水谷修先生の講演会を聞いて

 火事や地震、洪水と世界中で災害が起き、命を亡くし、家を失い被災した人たちが地球上至る所に溢れています。いつ終わるとも知れない戦争は続き、多くの子どもたちの命が奪われ、街が壊れていく様を見せられていても尚、いつか戦争をしかねないほどの準備をしているような日本の現状は、本当に危うく不安です。更に世界中で自国主義が蔓延し、特に日本は、家庭、学校、地域など子どもたちの育つ環境の整備に予算はかけられず、後回しにされている中、10代の自殺死亡率は、G7(主要7か国)の中で日本が最も高くなっています。

 子どもたちを守る為に、夜回りを続けている水谷修先生の講演会を聞きに行きました。子どもたちが夜の街に出ていかなければいられない現状、支えても支えきれずに終わる事例も、きっと山ほどあるののでしょう、以前聞いた時とは違う話で心が痛みました。大人の知らない闇の世界が子どもたちの直ぐ近くに潜んでいることを、私たちはもっと知らなければいけないのだと思います。

 何年か前にアート教室のイベントで「命」をテーマに取り組んだことがあります。「命の授業」と言う講座で「みんなは死んだら生き返ると思いますか?」と講師に問いかけられると、そこにいた3歳から小学校4年生くらいまでの子どもたちが、ほとんど全員手を挙げたのです。核家族になり、人の死を目にした事が無い、生き物を飼う経験が無い、などいろいろな要因はあるのですが、子どもたちが日々遊んでいるゲームの世界が「リセット」と言う行為で、死んだ人も生き返っているのですから、仮想現実から抜け出せないでいるのかもしれません。

 辛かったり、苦しかったりすることから抜け出すために、自死を選ぶようなところまで追い込まれていく子どもたちを、どうにかして守る活動をしていかなければいけないと思っています。

子どもが育つとき必要な三つの間。「時間・空間・仲間」これが失われていく危機感を投げかけられたのは、私が保育士になりたての頃ですから、もう40〜50年前になります。そして今改善されるどころか、子どもからさらに「自由」を奪っています。

 安心安全の名のもとに、チャレンジする勇気や、立ち向かい成し遂げていく自信をも経験するチャンスを奪っています。誰かの作ったルールを守らされることで、ぶつかり合う事や、生まれた問題を解決するために力を合わせたり、考えたり、たとえ失敗や、間違えがあっても、それに気づき、子ども自ら正していく勇気を育てる場も与えられずに大きくなります。子どもたちに課せられているのは、学校に行き、その多くの時間を、決められたカリキュラムをこなすこと、正しいとされる答えを求められること、記憶したことを試されるテストで判断されることを重ねていきます。そんな中では、いじめは生まれて当然です。そして学年と言う枠でクラスが決められる為、真似したり、憧れたり、指針となるような年上の子たちと交わることは無くなっています。自分の持っている技術を、年下の子どもたちに教えると言う、重要な役割と、その為に必要な力を獲得する事も、異年齢でなければなかなか作れないのです。

 子どもたちにもう一度群れて遊ぶこと、塾やおけいこ事に奪われない自由な時間と、危ない、うるさい、迷惑などと言われないで思う存分体を使って遊べる場所を作って欲しいと願います。この講座の最後に水谷先生が私たち受講者に投げかけたことです。

 子どもの命を守り、育てる大人たちがやらなければならないこと、出来る事がある筈です。と
のびるねの森が、子どもたちにとって最高の居場所になってくれたら嬉しいです。この自然が、きっと子どもたちの好奇心をかき立て、自由を与えてくれそうな気がします。

 まだまだ出来る事、やらなければならない事、たくさんあるでしょう!今年たくさん足を運んでくださった皆さんありがとうございました。
2026年もどうぞよろしくお願いいたします。